ブログ 月: 2021年3月

債務超過の企業がM&Aを行う際の注意点

債務超過の企業は「売れない」企業ではない

離婚の際の財産分与では,オーバーローン状態の土地建物は,無価値として扱われます。このことと同様に,債務超過(ここでいう債務超過とは,貸借対照表の簿価上の債務超過ではなく,資産・負債の時価評価を踏まえた実態貸借対照表上の債務超過をいうとご理解ください。)の企業は,価値がないということになり,M&Aの売り手となることはできないのでしょうか。

結論から言えば,債務超過企業であってもM&Aを実行できる可能性はあります。ただし,債務超過企業がM&Aを行うためにはさまざまな工夫が必要となります。本稿では,債務超過企業がM&Aを行う際の注意点についてご説明いたします。

 

M&Aが整うまでの資金繰りを確保する

まず,債務超過企業がM&Aを行うために検討すべきことは,M&Aが実行するまでの間,資金繰りが確保できるかどうかということです。債務超過企業でなくとも,売り手としてM&Aを行う場合,買い手が見つかり,かつ基本合意から最終契約までに至るプロセスには相当の時間を要します。このため,資金繰りに余裕がないことが多い債務超過企業においては,そもそもM&Aを完了できるまでの期間資金が持ちこたえられるのかどうかを検討する必要があるのです。

 

M&Aのための債務整理―まずは私的整理

債務超過企業がM&Aを行う際に検討しなければならないのは債務整理です。このことにより,少しでも債務の弁済に余裕がある状態になれば,買い手が見つかりやすくなるからです。

債務整理というと破産や民事再生といった法的整理が思い浮かぶ方も多いかもしれません。しかし,まず考えるべきは裁判所の関与のもとで行う法的整理ではなく,私的整理となります。なぜならば,私的整理は,法的整理とは異なり,官報等により公表されることがないので,事業に関する信用の毀損を回避しやすいからです。

 

私的整理はどのように進められるのか

私的整理は,債務者と債権者とが話し合いで債務を整理する方法ですので,特にそのやり方が法律に定められているわけではありません。一般的には,メインバンクが中心となって債権者委員会を設置し,弁護士や公認会計士が委員長となって手続を進めていくこととなります。

具体的な私的整理の手続きとしては,現在の経営者の退任などの経営責任,従業員のリストラ,不要資産の売却などを行うことで企業の経営の改善を図っていきます。このことと併せて,債務の弁済の猶予(リスケ),一部免除(債権放棄),DDS,DES等といった債務の整理を行うことを盛り込んだ再建計画を策定し,債権者の了解を得ていくということになります。

私的整理は,その内容が公表されないこと,法的整理に比べ柔軟かつ迅速に手続が行われるというメリットがあります。他方,私的整理は,一般に金融債権のみが対象となり取引債権が対象外となることが多いこと,すべての債権者の合意が得られなければ再建計画が成立しないことといったデメリットがあります。

 

債権放棄の際の債務免除益に注意

私的整理において,債権者である金融機関に債権放棄をしてもらうためには,現経営者が退任したり,私財を提供したりするなど,厳しい条件が課せられることが通例です。

さらに,仮に金融機関から債権放棄が得られたとしても,注意することがあります。それは,債務免除益を相殺するに足りる欠損金がなく,債権放棄による債務免除益が生じてしまい,これに課税されるおそれがあるということです。

 

事業譲渡の際の注意点

債務超過企業が売り手となってM&Aをしようとする際に,収益性が低い事業を事業譲渡することを検討することがあります。収益性が低い事業を処分することで経営のスリム化を図り,買い手にとって魅力的な企業となることができるからです。

事業譲渡を行う際には注意をしなければならないことがあります。それは,事業譲渡の際の対価が適正なものでなければ,当該事業譲渡が不当な財産流出であるとして,債権者が事業譲渡について詐害行為取消権(民法第424条)を行使し,当該事業譲渡の効力を否定してしまうことです。

ここでいう「適正な対価」とは,少なくとも清算価値を相当程度超えるものである必要があります。清算価値とは,仮に現時点で企業が破産したと仮定した場合の企業価値のことをいいます。要するに,債権者が『破産した場合にもらえる金額よりは多いな』と思うくらいの価格でなければ,債権者に事業譲渡を否定されてしまうリスクがあるということです。

なお,詐害行為取消権は,債権者が債務者に対して有する債権を保全するために行使するものです。したがって,金融機関などの大口債権者は特に詐害行為取消権を行使するおそれが高いので,事前に事業譲渡について説明を行い,了解を得ておくとよいでしょう。

 

必須となる専門家との連携

これまで,債務超過企業がM&Aを行う際の注意点についてご説明をしてきました。これらの注意点はいずれも極めて専門性の高いものです,中小企業診断士,弁護士,公認会計士,税理士などの専門家と連携しながら進めていく必要があります。

 

弁護士・中小企業診断士 武田 宗久 

これからの経営改善計画・リスケジュール指導に強くなるコース

こんにちは。ステラコンサルティング代表の木下です。

お知らせがすっかり遅くなってしまいましたが、ビジネス教育出版より通信教育講座「これからの経営改善計画・リスケジュール指導に強くなるコース」がリリースされました。

私も共著で参加させていただいております。

ご興味のある方はぜひお申込みください。

 

第1章 経営改善計画策定のポイントと地域金融機関の役割
第2章 視野を広げる外部環境分析
第3章 定量・定性2つの視点で行う内部環境分析
第4章 経営戦略の策定プロセスと具体例
第5章 経営改善計画の策定事例
第6章 リスケジュールの新手法

 

これからの経営改善計画・リスケジュール指導に強くなるコース

M&A後も円滑な資金調達を続けるには ~金融機関や投資家の目線で対策を講じよう

M&Aが行われる場合、株式譲渡や事業譲渡など実施方法に違いはあっても、会社の経営権若しくは事業の実施主体は売手企業から買手企業に移転します。

このためM&Aにおけるデューデリジェンス(以下、DD)では、取引先との契約に規定されるチェンジオブコントロール条項(以下、COC条項)のチェックが不可欠になります。

このCOC条項(注)は、売手企業の支配権(Control)を持つ株主や代表者が変更となる場合に契約を解除したり、事前承認・事前通知等をしたりしなければならないといったことが規定された契約上の取り決めです。

このCOC条項が規定されている契約には、事業提携先との業務提携契約や、不動産を賃借している場合の賃貸借契約、金融機関との金銭消費貸借契約、エンジェル投資家や事業会社との株主間契約などさまざまなケースがありますが、今回は会社の「お金」の調達関係に着目して掘り下げてみたいと思います。

 

1.中小企業のM&Aにおける金融機関との関係

(1)COC条項と期限の利益の喪失条項

多くの中小企業は金融機関から借入をしているため、中小企業に係るM&Aでは、これらの金銭消費貸借契約書等に関する法務DDが不可欠です。法人が金融機関から融資を受ける場合には、基本契約となる「銀行取引約定書」や個別の融資取引ごとに締結する「金銭消費貸借契約書」などを締結しますが、この契約には一定の事由が生じた場合に法人は返済期限を待たずに金融機関に借入金を返済しなければならなくなる「期限の利益喪失条項」が規定されています。COC条項においてもこの「期限の利益の喪失条項」が規定されていることがあります。

 

ところで、「期限の利益喪失条項」は、適用される事由によって2つに分類することができます。

 

1つは「当然喪失事由」です。これは、一定の事由が発生したときに当然に期限の利益が喪失されるというもので、具体的には「①支払の停止または破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始もしくは特別清算開始の申立があったとき。②手形交換所の取引停止処分を受けたとき。」などが該当します。

 

もう一つは「請求喪失事由」で、所定の事由に該当したとしても当然に期限の利益が喪失されるわけではないものの、借手の中小企業(債務者)に対して金融機関が請求すれば期限の利益を喪失され約定の期限前に一括返済させることができるようになるものです。

 

M&Aの際に注意が必要なのはこの「請求喪失事由」です。

「請求喪失事由」として、一般的には、「①債務の一部でも履行を遅滞したとき。②担保の目的物について差押、または競売手続の開始があったとき、③取引約定に重大な違反したとき、④反社会的勢力に該当する場合、⑤債務者が降り出した手形に不渡りが発生したとき、⑥前各号に準じるような債権保全を必要とする相当の事由が生じたと客観的に認められるとき。」などが規定されています。

 

このため、COC条項で「期限の利益喪失条項」が規定されている場合はもちろん、そうではない場合であっても、M&Aの際に、金融機関は株主構成や代表者の変更により「債権保全を必要とする相当の事由である」と主張して、借入金の一括返済を求めてくるのです。

 

(2)金融機関が借入金の一括返済を求める実質的な理由

実は、金融機関は、M&Aで売手企業の経営者や株主が変わったからといって当然に一括返済を求める訳ではありません。では、金融機関が一括返済を求めるのは、どのような実質的な理由があるのでしょうか。金融機関の目線で考えてみましょう。

 

①既に売手企業の信用状態が悪化していた場合

売手企業が、利息や元本の延滞を繰り返していたり、決算書上は資産超過でも保有する不動産や有価証券に大きな含み損があり実質的な債務超過になっていたりするような場合、金融機関にとって融資が「不良債権」になっている可能性があります。

「不良債権」になると金融機関は引当金を積むなど与信コストが上昇することから、融資を回収する機会を探っていた金融機関がM&Aを契機として借入金の一括返済を求めるのです。

 

②M&Aによって信用状態が悪化する場合

「経営者保証に関するガイドライン」の普及により、経営者保証のない新規融資は徐々に増加しています。しかし、依然として融資全体の約9割は引き続き経営者保証付きのままです。

売手企業への融資が経営者個人の保証能力や経営者の個人資産の担保提供に依拠している場合、M&Aと共に経営者保証や担保が解除されることになり、信用状態が悪化することもあります。また、買手企業が買収資金を借入金で調達していたり、過大な企業評価額で買収したりした場合など、買手企業の財務内容が悪化することがあるため、金融機関の与信判断が厳しくなることもあるのです。

 

③反社会的勢力等との関係が疑われる場合

M&Aの際に関係当事者間で締結する株式譲渡契約上でも反社会勢力との関与を否定する表明保証をしています。しかし、フロント企業の「器」を求めてM&Aに近づく反社会的勢力が少なくないことも確かです。

一方、全銀協をはじめ金融機関は独自の反社会勢力に関する独自の豊富なデータベースを構築しているほか、平成30年1月4日から警察庁の暴力団情報データベースへの接続が開始されるなど、中小企業や個人が知りえない情報を持っていることも確かです。反社会勢力の情報というのは、指定暴力団のように該当することが明確な場合ばかりではなく、特定はできないが疑わしいというレベルのものまでさまざまなケースがあります。

「理由は言えないが総合的に判断して融資継続が困難」というような場合は、こうしたケースもあるので注意が必要です。

 

(3)金融機関との十分なコミュニケーションが最大の予防策

せっかくM&Aが合意に至ったのに、金融機関が取引継続しないということでM&Aが振り出しに戻ってしまうのは、売手企業はじめ関係当事者全体にとって不幸なことです。

買手企業にとっても、金融機関取引を良好に維持することは、買収後の事業を継続する上で重要な課題です。では、M&Aに対する金融機関の合意をどのように取り付ければよいのでしょうか。

 

①既に売手企業の信用状態が悪化していた場合

売手企業と買手企業の事業シナジーが働くM&Aであれば1+1=2以上の企業価値が見込め金融機関にとって融資の回収可能性は勿論、更なる取引の拡大可能性も高まるはずです。M&Aの背景・効果を含めた説明をすることが有効です。単純にM&Aした事実のみの報告では、1人で数十社を担当する金融機関の担当者は最も社内決裁が楽に通る方法で処理してしまうかもしれません。

また、金融機関(本部)は「債権保全を必要とする相当の事由」を用いて期限の利益を請求喪失することについては「優越的地位の濫用」とならないよう細心の注意を払っています。現場の独走となっていないか、金融機関の担当者だけでなく支店の責任者に伝えることも効果的となる場合もあります。

 

②M&Aによって信用状態が悪化する場合

上記1と同様、理解不足が原因の“信用状態”の悪化であればM&Aにより事業シナジー向上により回収可能性に問題が生じないことについて金融機関の理解がえられれば、返済を求められることにはならないと思われます。

また、買手企業の取引金融機関にとっては、新たな資金需要の捕捉機会と認識されることもあるので、既存の金融機関に拘らず資金調達方法を検討することも有効です。

 

③反社会的勢力等との関係が疑われる場合

反社勢力の事前確認は、一般的には「日経テレコン」などの記事検索とネット検索を併用して実施することが多いですが、一般の中小企業や個人では把握し得ないレベルの“反社会的勢力等との関係”もあることは事実です。

この場合、反社勢力の膨大なデータベースを持っている金融機関のチェック機能を活用する方法があります。買手企業が金融機関と与信取引がある場合には、既に一定のスクリーニングを受けているとみなすことも可能ですし、M&Aの際に締結する秘密保持契約の守秘義務の例外としてM&Aの情報を開示可能とした上で取引金融機関と連携しつつ対応する方法もあります。

 

 

 

いずれの場合も、取引金融機関と対峙するというよりはコミュニケ―ションを取りつつ協調関係を築くこと、場合によってはその機能を利用することが重要なポイントです。

これまで、M&Aにおける「お金」の関係で留意すべき点として金融機関との取引関係について述べてきましたが、次回は無借金で金融機関との与信取引がないスタートアップの場合の留意点について、分かり易く解説したいと思います。

 

 

 

(注)関連コラム「法務DDでの必須ポイント!③(カネ・情報編)」(弁護士・中小企業診断士 武田 宗久 著)より。

https://batonz.jp/learn/expert_articles/1278

 

中小企業診断士 伊藤一彦

交渉を有利に進めるための買い手の基本

みなさま、こんにちは、新型コロナウイルス感染症もワクチン接種が間もなく始まりますね。これで一件落着となればよいのですが・・。私たちビジネスパーソンとしては、外部環境変化に抗っても何も生まれません。変化を味方につけて価値を生み出してまいりましょう。あなたのちょっとした変化を応援しています、山本哲也です。

 

2021年は買い手市場になるか?

新型コロナウイルス感染症拡大の長期化によって、売りに出される事業・企業が徐々に増えつつあります。今夏以降、さらに本格化するのではないかと言われています。対象案件数が増えることは、一見、買い手にとって有利になるように考える向きもあります。しかし、M&Aの難しさは、投資(購入の)の対象物が唯一無二の存在であり、比較サイトを活用した買い物のような検討プロセスがとれない点にあります。加えて、最後は、相手との交渉ごとになるため、その駆け引きの要素も加わるため非常に難しい取引となってしまうようです。

 

後悔しないための売り手の決断方法

解決策のひとつとして、我々がおすすめしているのは、「あらかじめ社内ルールを決めておくこと」です。例えば、調査やDDの結果などに定量的な条件を設定しておき、「その条件をクリアしたら交渉を進める。クリアできなかったらあきらめる。」など商談のステージごとに細かく設定し決断を先送りしないようにします。文字にすると簡単なことですが、なかなか難しいことです。

もう一つは、「相手の立場に立って考えること」相手がどのように考え、どのように行動するかが、少しでも理解できれば、情報量は増え、おのずとこちらもどのように行動すればよいのか判断しやすくなります。

本日は、そのあたりを中心にお伝えしたいと思います。

 

事業が売りに出される5つの理由

売り手の事情やそれに伴う判断軸について順にみていきましょう。いったい、企業はどのような理由で売りに出されるのでしょうか?大きく分けるとその要因は、5つに分けられるといわれています。

  1. 後継者不在問題
  2. 創業者利益の獲得・ノンコア事業の切り離し
  3. 業績不振などによる先行き不安
  4. 社業の発展や社員の将来

 

実際の現場ではこれらの要素が複合的に絡んでいることがほとんどです。

 

まずは、今後急増するといわれている“後継者不在問題”です。日本の経営者の引退平均年齢は70歳ですが、それよりも年上の経営者は、全国で245万人。そのおよそ半数でこの問題が発生しています。これは日本企業のなんと3割にも上ります。

たとえ、後継者がいたとしても、自社がこれからも市場に適合していけるのか心配だったり、後継者が大手企業に勤めていて戻せなかったり、そもそも経営能力に疑問もあったりして、「引き継げない」と判断する経営者が多いです。

このようなケースでは、売却価格やタイミングよりも中身を重視する傾向にあります。具体的には、従

業員はもちろんのこと取引先にも迷惑をかけずに、むしろ喜ばれるような売却先を求めています。「関係者に感謝をされて去りたい」という意識です。つまり、世間から褒められ、うらやましがられるような取引がしたいという心理が働きます。ですから、売り手の条件を十分に引き出し、金銭以外で充足できる方法を提案していくことが有効です。

 

続いては、“創業者利益の確保”です。近年、日本でも増加しつつあるスタートアップ企業のイグジットと言われるケースです。もう、次にやりたい事業があり、「事業売却の資金を原資として次の起業に向かいたい。」だったり、「事業が軌道にのると興味を失ってしまう」というような起業家も一定数います。このケースで重視されるのは、やはり譲渡金額です。それまでの投資や労力に対するリターンももちろんですが金額は、自分たちの仕事の評価でもあるわけです。ですから、経営者の性格にもよりますが、こだわりが強いケースあります。また、“ノンコア事業の切り離し”のケースもスピードより取引価格が重視される傾向にあります。これは、上場企業の場合、投資家への説明責任を果たさなくてはいけませんから、説明ができる金額が必要になります。

 

続いて多いのは、“業績不振による先行きへの不安”です。外部環境の変化にうまく対応できずに常に倒産の危機と隣り合わせの状態の中小企業は少なくありません。加えて個人保証をしている借入金が膨らみ、この先、何か大きな環境変化が起きてさらに売上が低下したら、どうなるのか?!など不安は尽きません。この場合で重視されるのは、スピードと本気度です。買い手側が社内調整や余計な駆け引き、引き伸ばしなどをしていると、商談を打ち切られてしまうことも多いので注意が必要です。

 

最後は、「社業の発展や社員の将来を考えると売却がベター」との結論になるケース。この場合の売り手のニーズは、複合的な組み合わせになることが多いようです。社業の規模が大きくなりすぎて自分の手に負えないと考える 2 代目経営者がこのように考える傾向にあります。このケースでは、急いではいませんし、お金にこだわってもいませんので、それ以外の要素が重視されます。具体的には、自分のためには、売り急いだと思われない正当な評価額であること。従業員のためには、安定雇用やキャリアアップの道があること、取引先に対しては継続取引や取引条件が引き継がれることなど。社会から「よいM&Aだったね」と評価を受けられることを望んでいます。ので、売り手側がもっとも大切にしているポリシーや考え方のところを十分に理解することが求められます。

 

いかがでしたでしょうか、今回は、いつも以上に当たり前のことばかりをお伝えしました。しかし、案件が進んでくるとどうしても投資額を抑えることに意識が偏ってしまい、ダメなところを一生懸命探してしまうことがあります。当初描いていたゴールイメージを忘れず検討すること。

 

納得のいく条件で取引するには、投資額だけにこだわるのではなく、相手の立場に立って交渉を進めることも大切です。

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。

 

中小企業診断士 山本哲也