資金繰りの相談で、「銀行に融資を断られた」「保証人を頼める人がいない」という声をよく聞きます。
特に創業間もない会社や小規模な会社は、金融機関の融資審査で信用力不足がネックになりがちです。
そんなとき使われるのが「信用保証協会」という公的な仕組みです。
この記事では、信用保証協会とはどんな機関か、利用の流れ、保証料の目安、利用時の注意点まで、中小企業診断士の視点でわかりやすく解説します。
すでに融資を検討している経営者の方にも、これから資金調達を考える方にも役立つ内容です。
信用保証協会とは?公的機関が融資の保証人になる仕組み
結論からお伝えすると、信用保証協会とは、中小企業が金融機関から融資を受ける際に、公的な立場で保証人となる機関です。
信用保証協会は、都道府県や市区町村ごとに設置されている公的機関で、全国に設置されています。
会社が借入をする際、金融機関は「返済できなかったらどうするか」を必ず確認します。
信用力の高い大企業と違い、中小企業や創業間もない会社は、この点で融資を断られることが少なくありません。
信用保証協会は、こうした中小企業と金融機関の間に立ち、会社が返済できなくなった場合に金融機関へ代わりに返済する「代位弁済」という役割を担います。
その代わりに会社は、保証協会に「保証料」を支払う仕組みになっています。
この仕組みによって金融機関は貸し倒れのリスクを抑えられ、中小企業は融資を受けやすくなります。
信用保証協会を利用する4つのステップ
信用保証協会付きの融資は、大きく分けて次の流れで進みます。
- 金融機関または信用保証協会の窓口に相談する
- 事業計画書や決算書などの必要書類を提出する
- 信用保証協会が保証の可否と保証金額を審査する
- 保証が承諾されたら、金融機関から融資が実行される
窓口は金融機関経由でも、信用保証協会に直接相談することもできます。
どちらから始めても、最終的な審査は信用保証協会と金融機関の両方で行われます。
初めて利用する場合は、顧問税理士や中小企業診断士など、資金調達に詳しい専門家に事業計画書の作成を相談すると、審査がスムーズに進みやすくなります。
信用保証料はどれくらいかかるのか
信用保証協会を利用すると、融資の金利とは別に保証料がかかります。
保証料率は、会社の信用力(財務状況や返済実績)によって区分が変わる仕組みになっています。
そのため、経営状況が改善するほど保証料率が下がる可能性があります。
正確な料率や制度の詳細は変更されることがあるため、利用の際は各都道府県の信用保証協会の公式サイトで最新の情報をご確認ください。
信用保証協会を利用するときの注意点
信用保証協会の保証にも上限があります。
一般的に「普通保証」「無担保保証」などの枠があり、会社ごとに利用限度額が決まっています。
すでに他の借入で保証枠を使っている場合、新規の保証付き融資が受けにくくなることもあります。
また、信用保証協会の窓口に相談したからといって、審査に必ず通るわけではありません。
事業の将来性や返済計画が不明確だと、保証が承諾されないケースもあります。
借入は「借りられるだけ借りる」のではなく、返済計画に見合った金額にとどめることが大切です。
よくある質問
信用保証協会を使わずに融資を受けることはできますか?
信用保証協会の保証をつけない「プロパー融資」という形で、金融機関が直接リスクを取って融資する方法もあります。
ただし信用力が高い会社でないと難しく、多くの中小企業は信用保証協会付き融資を併用しています。
創業したばかりでも信用保証協会の保証は受けられますか?
創業間もない会社向けの保証制度も用意されています。
事業計画書の内容が重視されるため、数字の根拠を明確にしておくことが承諾のポイントです。
スモールM&Aで会社を買うときの資金調達にも使えますか?
はい、会社を買う際の資金調達として信用保証協会付き融資を利用するケースもあります。
具体的な進め方はスモールM&Aに必要な資金調達とは~賢い融資制度の活用法でも解説していますので、あわせてご覧ください。
個人が会社を買う流れ全体は個人がスモールM&Aで会社を買うには?探し方から成約までの流れを解説で紹介しています。
まとめ|資金調達に迷ったら信用保証協会の活用を検討しよう
信用保証協会とは、中小企業の融資に公的な保証をつけ、資金調達をしやすくする仕組みです。
利用の流れや保証料の考え方を理解しておけば、いざというときに慌てずに相談できます。
資金調達の進め方でお悩みの際は、中小企業診断士による当社へお気軽にご相談ください。
執筆・監修
中小企業診断士/株式会社ステラコンサルティング 代表取締役
『個人でできるスモールM&A実践録―銀座のネイルサロンを買収した中小企業診断士』著者。M&A・事業承継・経営改善の実務支援を行う。
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